■ 安曇野 繊維の宝石!『天蚕(てんさん)センター』 最高峰シルク 穂高天蚕糸
こんにちは、みつばちです。安曇野にある天蚕センターは無料で天蚕の文化や歴史が学べるおすすめ社会科見学スポットです。
安曇野が世界に誇る、最高級シルク、穂高天蚕糸(ほたかてんさんし)。天蚕は「てんさん」と読みます。普通の蚕(カイコ)は家蚕と呼ばれ、屋内で飼育されますが、天蚕では野山でクヌギやナラの葉を食べて自生する、野生の蚕(別名「やまこ」「やままゆ」「やままい」)を屋外で飼育します。普通の絹糸も綺麗ですが、天蚕糸は通常のシルクよりもさらに強い光沢を持ち、一度見たら忘れられない、とても美しい色をしています。煌いているので、細い糸状の宝石のように見えます。繊維のダイヤモンドとも呼ばれる所以です。お値段も普通のシルクの数十倍~と、とても高価。
天蚕センターでは天蚕の歴史や文化が学べるだけでなく、ショップには穂高産の高価な本天蚕糸を使用した製品も多数あり、数百円から購入できます。春から夏にかけての飼育期間中(5月下旬~8月中旬頃)は屋外の飼育ハウスで実物のカイコ(卵~幼虫~成虫)を観察できたり、さらに併設の天蚕工房では糸紡ぎや機織りの様子も見学可。
メインキャラクター、キモかわいい「てんてん」とちいさな「まめまる」
ショップには繭そのものや、ブローチやブーケなどの材料が売っています。なかなか手に入らない素材なので、手芸家のかたは必見。
特に「きびそ」(本天蚕糸にならなかった、主に繭の外側の部分)は大量の美容成分が含まれているとかで、最近脚光を集めている素材です。糸としては規格外の部分ではあるものの、さすがにシルク、凄い輝きです。
きびそをメインに使った商品や
アート作品もありました
コサージュキット
全天蚕しおり
ぞうりブローチ
セール品も
館内には座れるスペースもあります。
天蚕についてのビデオ上映が分かりやすくておすすめ。
性格は・・・?っていうのが面白かったです。
本物の繭がびっしり。凄い光沢の糸やストール。
糸も購入可
京都西陣の織元から寄贈された美しい着物が飾られていました。穂高本天蚕糸は非常に高価なため、通常は全部の織物に使われることは無く、アクセント的に用いられるそうです。この着物では刺繍部分に使用されています。
贈り物に良さそうな商品が並んでいるコーナーがありました。
タイピン、ブローチ、ネックレスなど、天蚕糸の織物を宝石のようにあしらった商品もありました。タイピンをハットピンとして活用しているかたもいらっしゃるとのこと。
憧れのスカーフコーナー。
スカーフの手前にある繭で作った十二支が表情豊かでかわいい
手作りのカゴが意外?にも売れ筋商品だそうです
隣接の天蚕工房へ。機織り教室も開催されているそうです。普段あまり目にすることがない機織り機がずらっと並んでいて壮観。詳しい説明とともに実際に糸を紡ぐ様子などを見学させていただくことができました。
江戸時代の機織り機。
機織り教室では、高価な天蚕糸を使う前に他の安価な糸を使って練習し、天蚕糸だけでなく他の糸も草木染などで手作りしているそうです。
こちらは野ばらで染めた糸を乾燥中とのこと。ふわっとした繊細な色。。
天蚕センターでは時々、コサージュやブローチ作りなどの講習会もあります。
安曇野市天蚕センター
住所:長野県安曇野市穂高有明3618-24
電話:0263-83-3835
地元では「天蚕の里」(原野製菓)という萌黄色のお菓子も売っています。見るたび、実際の繭にそっくりで驚きます。(ほりでーゆ~四季の郷の売店にて)
>> 原野製菓「安曇野 天蚕の里」
穂高駅前の安曇野市観光情報センター(住所:安曇野市穂高5952-3 電話:0263-82-9363 駅正面左の茶色いレンガの建物の1階)にも天蚕コーナーがあります。商品数は限られますが、穂高ならではのお土産を買うことが出来ます。