■ 安曇野にウユニ塩湖出現!日本の春の水田で天空の水鏡(みずかがみ)観賞
こんにちは、みつばちです。水鏡(みずかがみ)の里、安曇野では春になると田んぼに水が張られ、水面が鏡のように周囲の景色や空を映しだす「水鏡」現象が楽しめます。
以前ご紹介した「スイス村の土手」(犀川堤防)はどなたにもおすすめできる水鏡スポットです。駐車場があり、農作業の邪魔にならず、常念岳と有明山を含む北アルプスを一望でき、広大な水田があり、安曇野らしい犀川の水辺、ショッピングも・・と、条件的には満点の場所。来月6月5日には「ハイジの里」という、長野県内最大級の大型農産物直売所もオープン予定です。
スイス村安曇野ワイナリーの奥にある階段を登ったところに犀川堤防(土手)があり、左手に北アルプスと水田、右手にアカシアの林と犀川が広がっています。「正統派水鏡」(くっきりと綺麗な反転)や「巨大水鏡」(田んぼ何枚にも渡るスケールの大きな反転)の両方を見ることができました。
アカシアの白い花が満開で甘い香りが漂っていた散歩道。
こちらは安曇野市の観光ポスターにも使われている「タイル水鏡」(水田が多数タイル状に並ぶ様子が壮観)。青空がうっすらと映って爽やかな水色の世界。常念岳と有明山も一望できます。
夕方はトワイライトの淡いブルーから夕陽に照らされたゴールドへ変化する様子が綺麗でした。
『天空の鏡』として知られるボリビアのウユニ塩湖は天地が完全に反転する鏡張りの絶景で有名ですが、ひと際美しい一枚の田んぼの前に立って水面を見つめていたら、ウユニ湖のような景色が広がって。。夢のようでした。
水田自体が強く発光して、ほっぺたが金色とプラチナホワイトの光に照らされているような感覚でした。
幻想的な『天空の水鏡』にすっかり魅了されてしまい、滞在中日参することになります。この「ウユニ湖」の持ち主も笑顔が素敵な親切なかたで、撮影ポイントや駐車場所など教えていただきとても助かりました。朝の水鏡は6:30-7:00がベストとのこと。
水を張った水田を近くで見ると、プラチナ泥を塗りこめたように底光りしていて、それだけでも美しいです。代掻き(しろかき)という作業を何度か行い、土の塊を砕いたり、土と肥料を混ぜたり、田面を平らにするそうです。水鏡の絶景はひとえにこの農家のかたの丹精こめた作業と水加減によるものなんですね。
さっそく翌朝、6:30頃の水鏡です。早朝は空気がひんやりとして気流があまり発生せず、無風で波のない水面が実現し、水鏡には最適です。さらに雨が降ったあとの晴天だと、空気中のチリや埃が一掃されてくっきりとした水鏡になるそうで、(残念ながら私は見ることができませんでしたが)前日の朝は毎日見ている地元のかたも「綺麗だった」と絶賛するくらいの完璧な水鏡だったそうです。
常念岳と有明山の巨大水鏡。やわらかい朝の光のなか、作業するトラクターのにぎやかな音も含めて幸福感あふれる光景でした。日本の風景としてひとつの頂点だと思います。
こちらは常念岳が正面に見える、じてんしゃひろば近くの田んぼ。夕刻はダイナミックな空の表情が水田に映し出されて独特の美しさと郷愁が漂います。有明山も右のほうに見えて、この日は夕陽に照らされた姿が一枚の絵のようでした。
別の場所ですが、同じく屋敷林が綺麗なところ。午後でもまだ明るい時間に行くと青空と雲がくっきりと映って、整然と植えられた苗とのハーモニーが見事でした。
そして最終日、朝4時前(!)に起きて万全の体制で臨んだのに。。この日は山が全く見えない日でした。。一瞬常念岳の頂上がうっすらと姿を現しましたが水鏡には程遠い・・・でもゆっくりと明るく染まる朝焼けは感動的で、体験できて良かったです。
今日は期待できないな~と思いつつ、あきらめきれずに夕方また水田で撮影していたら。。有明山のような形をした影が!
季節はずれですが「そりに乗ったサンタさん」が空を飛んでいきました
そして大好きな「ウユニ湖」ともお別れです。
長嶺山から「タイル水鏡」。水田がゴールドバーのように見えました。写っていませんが、左右にも広大な水田地帯があり、扇状に広がっています。本来なら正面に北アルプスが見えるので、山が見えている晴天日であればおすすめしたい撮影スポットです。
実物の水鏡は本当に美しいので、機会があれば是非、水鏡の季節に安曇野へ・・・
同じ時期のわさび農場やつつじで有名な満願寺でも水鏡が綺麗でした。
(つづく)